「不安定な気持ちを整える方法を教えましょう」
そう語るのは、これまでネット上で若者を中心に1万人以上の悩みを解決してきた精神科医・いっちー氏だ。「モヤモヤがなくなった」「イライラの対処法がわかった」など、感情のコントロール方法をまとめた『頭んなか「メンヘラなとき」があります。』では、どうすればめんどくさい自分を変えられるかを詳しく説明している。この記事では、本書より一部を抜粋・編集し、考え方次第でラクになれる方法を解説する。(構成/種岡 健)

精神科医が教える「不安定な気持ちを整える方法」ベスト1Photo: Adobe Stock

憂うつなときの対処法

「この先、不安を抱えながら生きていかないといけないと思うとつらい……」

 そんな悩みを持っていませんか?

 人は、そんなに大きなトラブルや問題を抱えていなくても、考え方によって憂うつになってしまうときがあります。

 そんなとき、どうやって自分を見つめ直せばいいのでしょうか

義務感が「虚無」を生む

 視野を広げると、不安は軽減されると言われます。

 人間は「こうしなければならない」という義務感を感じたときに、「つまらない」「やりたくない」と感じる生き物です。

 だから、他人に自分の行動を管理されているような感覚が強くなると、虚無感が生まれ、不安になるの傾向も強まってしまうんですよね。

 そのため、あなた自身で、「人生は自由にコントロールできる」という実感を少しずつ得ることが重要になります。

 それにより、不安は徐々に解消されていきます。

「価値観」に触れよう

 義務感を減らして人生を自分でコントロールする。

 その感覚を取り戻すためには、「他人の人生観や、価値観に触れてみること」がおすすめです。

 昔の偉人の教訓や名言に感銘を受けたり、生き方について知ることが「いい刺激」になります。

 映画や本、ゲーム、テレビなど、どのようなものでも効果的です。

 新しい価値観や考え方に触れて、それに共感してみましょう

 そうすることで、不安を軽減できるようになっていきます。

(本稿は、頭んなか「メンヘラなとき」があります。より一部を抜粋・編集したものです)

精神科医いっちー
本名:一林大基(いちばやし・たいき)
世界初のバーチャル精神科医として活動する精神科医。
1987年生まれ。昭和大学附属烏山病院精神科救急病棟にて勤務、論文を多数執筆する。SNSで情報発信をおこないながら「質問箱」にて1万件を超える質問に答え、総フォロワー数は6万人を超える。「少し病んでいるけれど誰にも相談できない」という悩みをメインに、特にSNSをよく利用する多感な時期の10~20代の若者への情報発信と支援をおこなうことで、多くの反響を得ている。「AERA」への取材に協力やNHKの番組出演などもある。