何を当たり前のことを と思った方もいらっしゃる かもしれませんが、 現在の状況に置き換えるとAIはまさに「てこの原理」です。一時期ブームとなり多くの人が生成 AI に触れたはずですが、 最近ではブームも去ってしまい、 触れてすらいないという人も多いのではないでしょうか。 

 インターネット黎明期に、多くのビジネスチャンスを発見した私からすれば、AI はそれと同じかそれ以上の衝撃で、多くのビジネスチャンスが生まれると考えています。なにも新しいビジネスを起こすことだけではなく、普段の業務をより効率的にこなして副業の時間を確保できるなど、 会社員にとっても仕事の仕方が大きく変わるものすごいテクノロジーです。まずは自分の仕事にChatGPT などの精製 AI を使うことはできないか検討するところから始めるといいでしょう。AI を使いこなせる人とそうでない人との格差が今後ますます広がっていくと見ています。 

年間1000万円もかけて
世界中を飛び回る理由

 ここまでは、テクノロジーを駆使して自分が手を動かす作業を減らし、これまでできなかったことに挑戦するための「てこの原理」の発想についてお話ししてきました。 ここからは 実際に儲け話を見つけるための「ギャップ」の見つけ方について説明していきます。

  てこの原理がテクノロジーを駆使するのに対して、「ギャップ」を見つける方法は非常に ローテクです。がっかりされる方もいるかもしれませんが、 基本的には「自分の足で一次情報に当たる」 ことが一番の近道です。

  もちろん、 SNS や YouTube など パソコンの前で仕入れられる情報にも価値があります。順を追って説明しましょう。

 アメリカの投資家が何をしているのか、 ドバイにはどんな不動産が立っているのか、 そうした情報はオンラインで 手に入れることができます。 日本語で発信されている情報だけではなく、 英語で発信されているものなども見ることができるので、「広く浅い」情報収集に適しています。 
 
 「広く浅い」情報収集はギャップを見つける上でも重要です。それは、比較対象をつくることができるから。例えば、 沖縄にはあるけど東京にはないものがわかれば、 それも一つの「ギャップ」です。そこに ロサンゼルスの情報が加わったら、より多くのギャップを見つけることができます。また、情報の幅が広がっていくほど、ギャップもより精緻に把握することができます。沖縄と東京だけを比較して「東京にないもの」を見つけるより、世界の10大都市と比べて「東京にないもの」であれば、後者の方がよりビジネスに繋がりやすいギャップと言えるでしょう。

 しかし、その際に気をつけるべきことは「誰かの発信した情報には フィルターがかかっている」ということです。 いくら不偏不党を掲げる人やメディアであっても、発信される情報は、その人の能力や個人的な考え、読者の嗜好に影響を受けます。それに、すでに公表されている情報というのは 他の人もそう考えているということなので、 必然的にギャップを作りづらいという問題点もあります。

 従って、重要になるのが 実際に現地に自分の足で行くということ。 これが私のいうローテクの部分です。私は年間の航空券代が1000万円を超えるのですが、 世界中を飛び回って探しているのは「そこでしか手に入らない情報」です。 

 最近だと、 サウジアラビアなどはメディアが報じる内容と現状が大きく乖離している場所だと思いました。