そのため「あと何分足りなくて、あと何分早く解かなければならないのか」といったことを理解するためにログをとることが重要なのです。

 最初の1回は、とりあえず与えられた試験時間内に解いてみましょう。

 でも、最初の挑戦で試験時間内に解き終わることは稀です。「もう時間切れ!?」「あと2個も大問が残っている!」という風になると思います。

 そういうときは、残っている問題だけを時間を測って解いてみるようにしましょう。そうやって何分オーバーしたのかも明確にしておくのです。

 10分オーバーであれば、それをどこかに書きとめておいてください。逆に、そうしなければ、いつまで経っても本番で点数が取れるようにはなりません。

 たまに、「過去問では合格点だったのに、本番だと点が取れない」という人がいますが、それは時間の考え方がシビアでないから起こっている問題であることが多いです。

 試験時間が1時間なのに過去問を解く際に1時間5分かかってしまう。にもかかわらず「5分くらい本番だったら大丈夫だろう」と楽観的に考えてしまっている場合ですね。

【東大生の攻略法】英語の過去問を解くときに重要なのは2つ!「ログを残す」と…東大カルペ・ディエム『東大生が書いた英語試験の攻略本』(大和書房)

 試験時間に憂いがなく、のびのび問題が解ける場合と、「あと残り10分だ。どうしよう、この問題終わるかな?」と悩みながら問題を解いている場合とでは、緊張感が全く違います。

 本番と同じ緊張を得るためには、時間にシビアになり、「1秒でも遅れたらアウト」と思って過去問を解かなければならないのです。

 それどころか、本番では答案用紙に名前を書いたりする時間もありますから、もしかしたら試験時間以上の時間がかかるかもしれません。