英語の試験に合格したいなら、まずは過去問を解くことをおすすめします。ただし、がむしゃらに解けばいいというわけではありません。今回は、過去問を解くときに実践したい2つのことを紹介します。
※本稿は、東大カルペ・ディエム『東大生が書いた英語試験の攻略本』(大和書房)の一部を抜粋・編集したものです。
前回の記事を読んでいただいたみなさんには「先に過去問を解くことの意味」をご理解いただけたかと思います。だからと言って、「がむしゃらに過去問を解けばいい」というわけではありません。
過去問にも、いろいろな解き方があります。英語試験の問題を解くときには、「2つのこと」を実践しながら解く必要があります。
ログをとって「現実」と「理想」を明確化せよ
ではここから、重要な2つの観点をお伝えしたいと思います。まずは、「自分のログを残す解き方」です。
ログとは記録のこと。つまり過去問を解くときに「それぞれの問題について、解くのにどれくらい時間がかかったのか」を明確にしておくのです。
それも、大雑把ではいけません。大問ごとに細かく、自分が解くのにかかった時間を書き残しましょう。
そして解いた後は、大問ごとに点数を調べましょう。採点すれば、先ほどの「かかった時間」と合わせて、すべての問題で「自分が解くのにかかった時間と、その問題の点数」がわかるようになるわけですね。
こうして自分の過去問ログを残しておくことはとても重要です。なぜならそのログは、後から戦略を立てる際にとても価値がある情報になるからです。
あとで詳しくご説明しますが、過去問を解いた上で「本番で、どれくらいの時間でどれくらいの点数を取りたいのか」計画を立てる必要があります。
実際の現状分析を行った上で、理想状態を明確にするわけです。現状と理想。この2つを明確にすると、そのギャップが浮き彫りになります。
例えば「リスニングで10点取らなきゃいけないのに、5点しか取れていないのか」「あと5点はどうやって伸ばそうかな」といった具合に、何が足りていないのかが見えてくるわけですね。
そうすることで、次の勉強の指針が見えてくるわけです。この「ギャップを埋める勉強」の内容を考えれば、それが次にやるべきことだとわかります。
ギャップを捉えて、そのために勉強していく。これはとても重要なことです。ガムシャラに勉強してもなんの結果も出ませんから、しっかりと、「今の自分」にはどの勉強が足りていないのかを把握する必要があります。