働きながら3年で、9つの資格に独学合格! 大量に覚えて、絶対忘れないノウハウとは?
「忘れる前に思い出す」最強のしくみ、「大量記憶表」を公開!
本連載の著者は棚田健大郎氏。1年間必死に勉強したにもかかわらず、宅建試験に落ちたことをきっかけに、「自分のように勉強が苦手な人向けの方法を編み出そう」と一念発起。苦労の末に「勉強することを小分けにし、計画的に復習する」しくみ、大量記憶表を発明します。棚田氏の勉強メソッドをまとめた書籍、『大量に覚えて絶対忘れない「紙1枚」勉強法』の刊行を記念して、棚田氏の寄稿記事を特別公開します。

「過去問で合格点とれます」という人が、今すぐやるべき2つのことPhoto: Adobe Stock

「過去問で合格点がとれた!」という人がすべきこと

「過去問を解いたら合格点がとれました。この先、どんな勉強をすればいいのでしょうか?」という質問をよくいただきます。

 私はそれに対し「もし余裕があれば、市販の模試などを試してみるといいかもしれません。過去問の知識を覚えてしまっている可能性もあり、市販の模試などをやると意外と点数が低くなる人もいます。市販の模試は難しいので高得点が取れなくても大丈夫ですが、自分の理解度のチェックにはとても有効です」と答えています。

 試験勉強は早く進めばいいとは限りません。早く進めたら、進めたなりの注意点をケアする必要があります。ポイントは2つあります。

①予想模試をやってみる

 受験生が過去の試験問題にチャレンジすると、かなりの確率で高得点がとれます。過去問は、実力以上に高得点になりやすいんです。

 なぜだと思いますか? それはズバリ、過去問を中心に勉強しているからです。

 皆さんは知らず知らずのうちに過去問を暗記しているので、過去の試験問題をやると、それと似たような問題がたくさん出てきます。

 本人はたくさんの過去問をやってきているので、いちいち気が付きませんが、解いている問題はすでに一度解いている問題である可能性が高いのです。だから高得点になるんです。

 ですから、過去の試験問題で合格点になったとしても、「問題自体を覚えてしまっているのか」「ちゃんと理解できているのか」がはっきりわかりません。

 これをチェックする1つの方法が、市販の予想模試の活用です。市販の予想模試は過去問と同じ選択肢があまり出ないので、ちゃんと理解していないとわかりません。

 私は受験生時代、過去問で合格点をとり、調子に乗って予想模試をやったら、全然解けなくて、ショックを受けたことを覚えています。

得点がとれなかったときの注意点

 最初に言っておきます。予想模試で高得点がとれなくても大丈夫です。予想模試は、テキストで出てきた知識を理解しているか問う問題が多いので、実際の試験問題と比べると難易度が高いです。

 点数が低かったからと言って落ち込む必要はありません。ただ、点数がとれないということは、過去問を「点」で理解してしまっている可能性があるというシグナルなんです。

 過去問の周辺知識までちゃんと理解して問題集を解いていたのであれば、予想模試もある程度対応できるのですが、出てきた選択肢の〇×だけを追って学習をしていると、角度をちょっと変えて問われると対応できなくなります。

 この違いは大きいので、過去の試験問題で高得点だった方は、油断せず一度予想模試を活用してチェックすることをおすすめします。