もう一つ注意したいのは、まとまった資金を一気に注ぎ込んでしまわないことだ。森本さんは次のように話す。
「最初から新NISAの投資枠を目いっぱい使ってしまおうと考えている方もいます。いくらリスクが低かったり、買い時だと考えられたりしている商品でも、失敗する確率は上がります。無理なく、長く続けられる金額からコツコツ買うようにしましょう」
金額は少しずつでも、一定期間続けることで、その商品の価格がどんな時に上がったり下がったりするか、さらに市場や経済の動きも分かるようになる利点もある。まとまった資金を投資するのは、商品や市場のことがある程度分かるようになってからでも遅くはない。
せっかくお得な新NISA。損をすることになってはもったいない。何にでも言えることだが、制度のメリットを十分生かすためにも、基礎固めは重要だ。
(AERA dot.編集部・池田正史)
※AERA dot.より転載