新NISA初心者が知らないと怖い5つの“落とし穴”、金融機関よりも商品選びを優先すべき理由Photo:PIXTA

 開始間近の「新NISA(少額投資非課税制度)」をきっかけに投資を始めようと考える人も少なくないだろう。何しろ、年最大360万円、生涯で同1800万円まで株式や投資信託で稼いだ収益に税金がかからず、非課税で運用できる期間も無期限になる。だが、あくまで投資は投資。リスクがある点に変わりはない。初心者が陥りやすい落とし穴に注意しよう。

「NISAのお得な面ばかりに目が行きがちですが、NISAを利用したからといって、投資であることに変わりはありません。初心者ならなおさら、基本を押さえる必要があります」

 こう話すのは、ファイナンシャルプランナー(FP)の森本幸人さんだ。新NISAのスタートが間近に迫り、森本さんへの相談も増えている。しかし、「『新NISAを使えば何でもうまくいく』と考えている人は意外と多い」という。森本さんは続ける。

「長期」「積み立て」「分散」

「NISAを所管する金融庁は『投資にリスクは付き物ですが、「長期」「積み立て」「分散」といったポイントを押さえることでリスクを軽減し、安定的な資産形成が期待できます』と、パンフレットなどを通じてアピールしています。NISAはこれをサポートする制度。だったら、素直にこの基本に沿って投資をするべきです」

 ここで長期、積み立て、分散のメリットを簡単におさらいしよう。

 投資を長い期間続けると、投資で得られる収益が加わり、元手も大きくなってさらに大きな収益を得るチャンスが増える。