日韓関係「再び悪化」の可能性も、“2024年の不安要素”とは?【元駐韓大使が解説】G7でも会談した岸田首相と韓国・尹錫悦大統領 Photo:Pool/gettyimages

日韓関係が
好転した2023年

 2023年は日韓関係が一気に好転した1年であった。尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領と岸田文雄首相が、日韓関係の改善に向けて示した意欲と行動は並々ならぬものがあった。両首脳の決意は24年においても変わらないだろう。しかし、両国の国内政局は不安要素にあふれており、両首脳の思惑通りにいかない可能性は否定できない。

 これまで日韓関係は紆余(うよ)曲折を経てきた。

 小渕・金大中時代のように良い時もあったが、韓国大統領が盧武鉉(ノ・ムヒョン)氏に代わった後、日韓関係は悪化することになった。それは大統領としての盧武鉉氏の姿勢と同時に、日韓両国内において、日韓関係を良好に保つ基盤がなかったことにも原因がある。

 岸田・尹錫悦時代は、日韓関係悪化の原因を除去する稀有(けう)の機会である。24年は、日韓関係を安定軌道に乗せられるか否かを左右する重要な節目となるだろう。

 過去の経験を踏まえ、日韓関係と国内政局との関係を分析し、今後の日韓関係の展望を占ってみたい。