イスラエル最大の商業都市テルアビブの病院では、医師団が子どもたちの遊ぶ様子を見ながら、パレスチナ人武装グループの人質となった7週間の間に彼らがどんな目に遭ったのか、その手がかりを探していた。医師団によると、ある少女は、ガザで自分を捕らえた男たちのまねをし始め、アラビア語で「黙れ!座れ!騒ぐな!」と他の子どもたちに命令した。この光景から、イスラム組織ハマスなどのパレスチナ人武装グループの人質となった39人の子どもがどのような試練にさらされたかがうかがえる。このうち37人は、12月上旬に終了した1週間の戦闘休止期間中に解放された。子どもたちの帰還はイスラエル当局に難題を突き付けている。そうした子どもにどう接したらよいか、まだ答えは出ていない。身体的な傷は比較的少ないと医師は言う。だが、心の傷ははるかに深いかもしれない。