自分がエコノミストで、2020年1月に23年12月の米経済について予測し、その後すぐに昏睡(こんすい)状態に陥ったと仮定しよう。目を覚ますと23年12月で、最新の経済データに目を通してみる。新型コロナウイルス禍という衝撃的な出来事があったと聞かされても、信じられないかもしれない。米議会予算局(CBO)がコロナ流行直前の20年1月に発表した予測と先週の予測を比べると、まさにそんな気分だ。インフレ調整後の国内総生産(GDP)で見た23年10-12月期の米経済規模は、4年前の予測とほぼ同じだ。厳密には0.3ポイント上回っているが。ここ4年間の平均成長率は1.8%と、ちょうど予測通りだった。20年前半に生産は激減したものの、その後に急転して相殺した。
米経済の現状、コロナ前とそっくりだが
GDP・失業率・インフレ率はパンデミック前の経済によく似ているが、大きな変化は水面下で起きている
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