ノートづくりは3段階で
ここまで「旅ノート・散歩ノートのすすめ」を書いてきました。しかし、それでも「ノートをつくるのは面倒だ」と抵抗を感じる人は多いかもしれません。興味はあるものの、やることも多そうだし、自分にはそんなセンスもない、と。
でも、安心してください。わずかしか書かなかったとしても、外で何かをメモした記録があれば、それは特別なノートになります。
また、旅ノート・散歩ノートは、ほかの人に見せるような「作品」ではありません。あくまで、自分の旅を自分流に楽しむためのものなので、芸術的なセンスはいりません。ノートづくりも、負担にならないことから始めればいいのです。
たとえば、「メモを書くのは面倒だけれど、駅や観光施設の記念スタンプを集めるのはやってみたい」という具合に、おもしろそうなことから取り入れてみてください。スタンプばかりのノートというのも、文字ばかりのノートとはまた違った趣があるはずです。「スタンプが好きな自分」を、よりはっきり感じられるでしょう。
この連載では、ノートづくりのポイントを、「旅の前」「旅の途中」「旅の後」の3段階に分けて説明していきます。ただ、これは絶対的なものではなく、あくまでひとつの型にすぎません。僕も下調べもなくいきなり歩き出すこともあるし、気が進まなかったり、時間がなかったりして、ちゃんとした記録をつくれないことだってよくあります。
何日もかける旅行の場合、なるべく一日ごとに宿で整理することにしていますが、疲れてバタンと寝てしまうこともあります。自宅に帰ってからノートをつくることもあるし、帰りの電車で終わらせてしまうこともある。要するに、状況や体調に応じて、臨機応変にやっているということです。
細かいことは気にせず、とにかく旅にノートを持って行くことから始めてみてください。そうすれば、自然と自分のニーズに合わせたノートづくりのノウハウが蓄積されてくるでしょう。さあ、ノートを使った発見の旅を始めましょう!(第2回に続く)
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