予算ぎりぎりではダメ
先を見越した設定が大切

 ハイブランド系ハウスメーカーの提案力やメンテナンス体制、災害への強さは、他のハウスメーカーを圧倒する強みといえるだろう。デザイン力も高く、さまざまなテイストの家を提案してくれるため、自分好みの家を実現しやすいのも魅力だ。

 ただし、金額が高額というデメリットもあるため、予算をしっかりと確保しておくことが大切だ。

 特にデザインの細部にまでこだわり抜いているため、価格を抑えようと安価な家具や設備を導入してしまうと、トータルコーディネートのバランスが崩れてしまう可能性がある。予算、デザインの好み、ライフスタイルなどをしっかりと検討した上で、最適なハウスメーカーを選ぶことが重要だ。

 また「本当はハイブランド系にしたかったけれど、予算的にきつい」という理由で、ミドルコスト系やローコスト系のハウスメーカーに対して、「ハイブランド系を模倣したデザイン、内装をお願いしたい」という購入希望者も意外と多い。

 もちろん、それなりに似せることはできるかもしれないが、ハイブランド系ハウスメーカーにいわせれば、「巾木の厚みやコンセントの位置、色の使い方、照明の風合いなどかなり違うし、そこは言語化が難しい」。それこそが、ハイブランド系の強みなのだ。

 その購入希望者がデザインに詳しくなければ、それで満足かもしれない。だが、もしその前にハイブランド系ハウスメーカーからデザイン提案をされていたとしたら、どうしても言語化できない部分で違和感を覚えるだろう。

 ここまでの話をまとめると、下表のようになる。

 失敗しない家づくりのためには、デザインや間取りをとるのか、断熱性能や金額の安さを求めるのか。前もってはっきり分けておいたほうがいい。

*詳細な解説は住宅四天王エース氏の動画を参照。