「型式適合認定」の信頼性は?
デザイン力は各社とも高い

 災害への強さは、各ハウスメーカーの「型式適合認定」の有無や、耐震性、耐風性などの性能で比較できる。そういう意味でハイブランド系は、災害に強いハウスメーカーが多い。

 一般的な木造住宅は、1邸ごとに地震に対する強さを計算する必要があり、中には仕様規定などの簡易計算しかしていないハウスメーカーも存在する。一方で、ハイブランド系には「型式適合認定」がある。これは、同一の型式で量産される建築設備、標準的な仕様書で建設される住宅が一定の建築基準に適合しているという国のお墨付きだ。

 その詳細は非公開で、「ブラックボックスで怪しい」という人も中にはいる。だが、仕様規定などの簡易計算に比べれば、型式適合認定の住宅のほうが、より信頼性は高いと考えられる。もちろん、認定がなくてもしっかりと計算がされていて災害に強いとされるハウスメーカーはあるが、総数からの平均点を考えると認定を受けているほうが安心感があるといえる。

 金額については、ハイブランド系ゆえに高額だ。基本的に「坪単価100万円」を超えると考えておこう。ただ最近は、規格住宅を出しているハウスメーカーも増えており、一定の間取りプランから選べば少し安く建てられる商品がある。ハイブランド系に手を出したいが予算が足らないという人は、この規格住宅について問い合わせてみよう。

 デザイン力については、全ハウスメーカーとも高い。デザインはその人の主観や好みがあるから、単純比較は難しい。

 もし、木の雰囲気や柔らかいデザインが好きなら住友林業だ。積水ハウスは「邸宅デザイン」で、豪邸で落ち着きながらも高級感、重厚感があり、色もグレーを使ったり石目素材を使うことが多い。ヘーベルハウスも見た目は重厚感があるが、内装は落ち着いた空間が広がり、高級感があるデザイン提案に強い。

 大和ハウス工業は、坪単価が165万円を超える「MARE」という豪邸もあれば、一般的なデザインの商品もある。同社は、ラインアップによる金額差が大きいといえる。

 ミサワホームは「シンプル・イズ・ベスト」で、デザインを引き算していくことでシンプルかつ洗練されたものにしている。それだけ機能美も上がるというのが、デザインの特徴だ。

 三井ホームは「おしゃれ番長」といわれるだけあり、ソファに赤や青などピンポイントでさまざまな色を使い、「おしゃれの一歩上級者」というアドバンテージを生かしている。そこには、「インテリアコーディネーターを国内初採用した」という、おしゃれに対する高いプライドがあるようだ。