写真はイメージです Photo:Unsplash写真はイメージです Photo:Unsplash

かつては「定年」といえば、キャリアの終着点でした。しかし、人生100年時代と言われる現在では、それはもう過去の話。働く期間が長期化していく中で、人生後半の働き方について、じっくりと考えていくことが大事になっていきます。本連載では、定年前後の働き方にまつわる情報を、厳選して掲載していきます。(社会保険労務士 佐佐木由美子)

*本記事は、佐佐木由美子『1日1分読むだけで身につく定年前後の働き方大全100』(自由国民社)を再編集したものです。

人生100年時代、何歳まで働くのが正解?

平均寿命の推移平均寿命の推移 拡大画像表示

 人生100年時代といわれ、「いったいいつまで働けばいいの?」と不安に感じていませんか? ほんの少し前まで、「定年60歳=キャリアの終わり」というのがスタンダードな考え方でした。

 国民年金制度(国民皆年金)がスタートした1961年当時の平均寿命は、男性66.03歳、女性70.79歳。かつて55 歳定年はごく普通で、法律の改正によって60歳未満の定年が禁じられたのは、1998年とわずか25年前のことなのです。

定年延長の歴史定年延長の歴史 拡大画像表示

 その後、私たちの寿命は延び続け、年金の受給開始も65歳に。人生が長期化することでの悩みといえば、やはりお金にまつわることではないでしょうか。若い頃から資産を形成していたとしても、仕事を辞めてからの人生が20〜30年となってくれば話は別。いつ何時、何があるかわからないのが人生です。いくらあっても安心、ということはないでしょう。

 そうなると、稼ぎ続ける能力を養い、できる限り健康な状態で、長く働き続ける、というのが賢明かつ現実的な選択肢と言えます。少なくとも年金をもらい始めることができる65歳まではフルタイム、または収入源を複数持つなどして一定の収入をキープし、65歳以降も無理なく働き続けることを考えていきましょう。

【10秒チェック!】過去70年間で、男性は約23年、女性は約26年も平均寿命が延びています。長生きリスクに備え、「稼ぐ力」を高めて長く働くことを考えましょう。