従業員を解雇するのは簡単ではない。管理職は在宅勤務の社員に退社してもらうのが比較的やりやすいと感じる傾向にあることが、新たなデータから浮かび上がった。週5日在宅で働く従業員はオフィス勤務の労働者と比べ、2023年は解雇される確率が35%高かった。雇用関連データを提供する米ライブ・データ・テクノロジーズが200万人のホワイトカラー労働者を対象に行った分析で分かった。この分析によると、昨年は完全リモート勤務の労働者の10%が解雇された。完全なオフィス勤務、あるいはハイブリッド形態の従業員で解雇されたのは7%だった再就職支援会社チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスのアンディ・チャレンジャー上級副社長は「人事担当者にとって、スタッフの10%を削減しなければならないと知らされた場合、親しい個人的関係を持たない人のほうがリストに加えやすい」と語る。会社側の対応にこうした差が出るのは、対面で顔を合わせたことがない人に対しては親近感が深まりにくいという、単純な理由が大きいという。