今回のケースで注意したいポイントとアドバイス

 債券は、株に比べてリスクが低い商品ですが、中身はよく見ておく必要があります。セミナーでは利回りについて説明されたようですが、同時に、リスクもしっかり説明されたかどうかは、確認したほうがよいでしょう。

 債券の中にも、実は複雑な仕組みが入れられていてリスクの高いものもあります(ただ、NISAの場合には、そうしたリスクの高すぎる商品は、「つみたて投資枠」でも、「成長投資枠」でも、購入できる対象から外れているため、その点は安心できます)。

 債券の中でも、国債や社債など、さまざまな種類に分散する投資信託を選ぶのがおすすめです。さらに、まだ50代で働いている方であれば、ある程度のリスクは取ってもよいと思います。債券だけではなく、株式にも分散して投資してみてはいかがでしょうか。

 新しいNISAは、従来のNISAと違い、幅広い年代の人が、一人ひとり自分に合った形で使える仕組みに大きく進化しています。月々の投資額が少額であっても、非課税枠は翌年に繰り越せますので、焦って使う必要はありません。教育費、住宅購入、老後の生活費など、それぞれの目的に沿った投資が可能となります。