ヴィッセル神戸戦には、メッシもスアレスも出場した
立て続けに起きたこうした出来事から市民は、政府が政治的ムードに敏感になり、先走りして市民の自由な活動まで制限し始めていると感じている。なのにその一方で、今回の大型イベントではさまざまな、またあからさまな「不都合」にも目をつぶり、とにかくそれを利用して自分たちの政治成績にしようとした。それが、イザというときになって当てが外れ、大慌てしている姿を、香港市民の多くが笑っている。
さらにその後、日本で行われたヴィッセル神戸との試合に、メッシとスアレスがともに出場したことに対し、香港政府とその関係者、さらには中国人ファンの間からも「メンツを潰された」と激しい怒りが巻き上がった。中国政府系メディアは「外国勢力による悪意の仕業かもしれない」とまで書きたてている。
だが、多くの香港人ファンはオンラインでヴィッセル戦を楽しんだようで、冒頭の友人は「やっぱりメッシはかっこええ」とつぶやいていた。筆者はこれを“怒るもメッシ、泣くもメッシ、笑うもメッシ”騒動と呼んでいる。