仕事ができるかどうかは、会食・食事会の「仕切り力」でわかる――。
面倒な雑務の代名詞「幹事」「食事会設定」は、社会人として逃れられない悩みの一つだ。「たかが会食」と捉えて適当にこなすと、クライアント・上司からの評価が大きく下がりかねない。
しかしこの一見、何の役にも立たなさそうな“貧乏くじ”に、実は「千載一遇のチャンス」が隠されていることを、見逃してはいないだろうか?
新刊『ビジネス会食 完全攻略マニュアル』では、“広告代理店卒・アルコールに弱い(1,2杯が限界)・非体育会系の著者”が、最大28会食/月を乗り越えて身につけた「実務に即したメソッド」を紹介している。
会食・社内飲み会・送別会・歓迎会など、古今東西すべての食事会で今日から使える本書。
今回は特別に、その中から二次会などで「カラオケに無理やり連れて行かれた時」の対処法について紹介しよう――。

歌うのが苦手な人こそカラオケで「1曲目」を入れるべき理由Photo: Adobe Stock

「趣味趣向の違う世代とのカラオケ」は正直、気を遣う

カラオケに苦手意識を持つ方は多いであろう。趣味趣向も世代も違う相手とカラオケに行くのは、ハッキリ言って気を使う。

私もカラオケは極めて苦手であった。歌うことが苦手なだけでなく、カラオケ特有の内輪ノリにまったくついていけないのだ。

私の勤めていた広告代理店の猛者たちは、もしこの世に「カラオケ天下一武道会」があれば間違いなく第1シードであろう。いうまでもなくカラオケを苦手とするyuuuがついていけるはずもない。

では、カラオケ嫌いなyuuuが、ゲストとのカラオケをどう乗り越えたか。

それは、「電光石火の速攻」である。

「誰もが嫌がる1曲目」を自分が入れる

電光石火の速攻…それは、誰もが嫌がる1曲目」を自ら率先して入れに行くことだ。

会食・食事会のあとに、「カラオケ行こう!」というノリになることは、皆さんも経験があるだろう。

カラオケまでの道中を参加者で楽しく歌いながら歩き、お店にノリノリで入ってきたとしても、この「1曲目」だけは鬼門。「1曲目」は誰しもなんとなく尻込みしてしまうものだ。

実はここが、カラオケが苦手な人のチャンス。この誰もが敬遠する「1曲目」を、「いいんですか! 嬉しい! 僕/私が行っちゃいますね!」と爽やかに言ってしまおう。

歌が上手くなくても構わない。ただ、楽しそうに歌うのがコツだ。周囲の人たちも、盛り上げようとしてくれている人に好感を持ち、あなたを少なからず応援してくれるはずだ。

「あの人は最初の空気を作ってくれた貢献者だ」と評価が下りる

ここで、「あ、あの人が最初の元気な空気を作ってくれた」とまわりに思わせれば、そのあとは消化試合になる。周囲から「あいつは先陣を切って、みんなが嫌がる1曲目を入れた」と評価されるのだ。
この役割さえ最初に果たせば、後は歌の好きな方たちに勝手に歌わせておけばいい。

確かに少しハードルは高いかもしれない。しかし私は幾多の苦しいカラオケを、この方法でなんとか乗り切ってきた。

矛盾するようだが、「歌いたくなければ1曲目を入れるべき」と心得よう。

(本記事は、『ビジネス会食 完全攻略マニュアル』の一部を抜粋・編集・加筆したものです)