日経平均株価「最高値」の虚実#6Photo:SANKEI

約34年前に日経平均株価が最高値を付けた後、株価は暴落した。しかし、今回はその轍を踏むことはなさそうだ。緊急特集『日経平均株価「最高値」の虚実』の#6では、今後を占う6大ポイントと、株価の先行きを予測する。(ダイヤモンド編集部編集委員 竹田孝洋、副編集長 大矢博之)

海外投資家が日本株に
積極的な背景は何か

 1989年12月29日大納会。日経平均株価3万8915円の最高値でのフィナーレに、当時は場立ちで取引していた東京証券取引所のフロアに集まった証券関係者は、三本締めで大きく沸いた。しかし、翌90年1月4日の大発会から暴落が始まり、日本株は長期低迷に入る。

 それから34年余りがたった2024年2月22日、日経平均は3万9098円を付け、史上最高値をようやく更新した。

 最大の原動力は、海外投資家の買いだ。1月第1週から2月第2週まで7週連続で買い越し、その合計額は27兆3709億円。日経平均は23年末から2月26日までに17.2%上昇した。海外投資家が日本株に積極的な背景は何か。