史上最高値を更新した日経平均株価の急騰をけん引する主役は外国人投資家だ。特集『日経平均株価「最高値」の虚実』の#3では、外国人投資家の動きを徹底分析。米経済の軟着陸見通しや日本経済のゼロインフレ脱却、日本企業の経営改善への期待などから今後も日本株投資は続き、2024年度末までに日経平均株価は4万3000円を上回ると予想する。
22日、約34年ぶり最高値更新
外国人投資家、昨年3月以降約10兆円買い越し
日経平均株価は2月22日、終値が前日比836円52銭高の3万9098円68銭となり、バブル期に付けた史上最高値(1989年12月29日の3万8915.87円)を約34年ぶりに更新した。
2月に3万8000円台を回復後も勢いは止まらず、2022年末の2万6094.50円からは1年強で50%弱上昇した。
なぜ23年以降に日本株が大幅に上昇したのか?けん引役となってきたのは、外国人投資家による積極的な日本株買いだ。
外国人投資家による11年以降の累積日本株投資は、23年3月は2.7兆円の売り越しだったが、その後、買いが急増、今年2月には7.4兆円の買い越しと状況は一転している。23年3月からの買越額は約10兆円だ。
それには大きく五つ理由がある。日本が約25年ぶりにゼロインフレから脱却しようとしていることや米国経済の軟着陸の確度が高まる中、外国人投資家のセンチメントが改善したことなどだが、最近では「(日本株の)買い遅れの恐怖」まで出始めている。
日本株買いは今後、さらに加速することが予想される。