思い悩んだり、行き詰ったりしたとき、その先を示してくれるガイドがいれば心強いでしょう。これまでに、日本を代表する大手企業や外資系企業をはじめ、さまざまなビジネスリーダーに対して、コーチングを実施してきた林健太郎さんは、コーチとは「人生という登山」を助ける山岳シェルパ(道案内人)のようなもの、と例えています。林さん著『いまを抜け出す「すごい問いかけ」』(青春出版社)から、プロのコーチに依頼しなくても、自分自身への「問いかけ」によって、自分の可能性を最大化する(コーチング)するための、5つのポイントをご紹介します。
すごい問いかけ・ポイント1「逆を照らす」
コーチングのポイントのひとつ目は、「相手が話している文脈の真逆を問いかける」こと。
たとえば、
相手が「過去」の出来事について話していたら、「未来」について問いかける。
相手が「感情」について話していたら、「事実」について問いかける。
相手が「自分」について話をしていたら、「人(他者)」についての問いかけをする。
など。
相手が「昨日、すごくムカつくことがあって」という過去の話をしていたら、「明日はどんな感情になっていたらいいと思う?」と、思考が未来へ向かう問いかけをする。「望んだ異動ではなかった」と話していたら、満足だった点、たとえば「異動先でかけがえのない仲間が見つかった」を聞き出す、そんなイメージです。