秋の自民党総裁選挙のキーワードは
「もしも小池さんが出馬したら」

 事実上、次の首相が決まる自民党総裁選挙は、今年9月に予定されている。

 永田町では、再選に向けやる気満々の岸田文雄首相(66)をはじめ、ほぼラストチャンスとなる石破茂元幹事長(67)、保守層から一定の支持がある高市早苗経済安全保障相(63)が出馬するとの見方が強い。

 さらに若手・中堅議員の推薦が集まれば、祖父と父が首相というサラブレッド、福田達夫元総務会長(57)の参戦もあり得る。

 他に注目される河野太郎デジタル相(61)は、政治資金パーティー裏金事件後に残った麻生派を飛び出してでも出馬する覚悟がなければ石破氏支持に回るだろう。

 政治刷新本部の会合での「派閥は解消すべき」との発言やライドシェアを巡る勉強会で再び注目を集めつつある小泉進次郎元環境相(42)も、父親の小泉元首相の「50歳になるまでは総裁選挙に出るな」の言葉が効いて、今回は石破氏支持に回るとみる。

 また、このところ、知名度が急上昇している上川陽子外相(72)も、所属していた岸田派が解散したとはいえ、岸田首相が再選を目指すなら、出馬に踏み切ることはあるまい。

 逆に、岸田首相が出馬できない状況になれば、「党内に敵がおらず堅実」であることを武器に、「上川首相」誕生が現実味を帯びてくることになる。

 そうした中で、気になるのが、小池百合子東京都知事(71)の動向である。

 トランプ氏の動静を2016年の大統領選挙から見てきた筆者からすれば、トランプ氏ばりに「都民ファースト!」「ステイホーム!」とワンワードで表現し、腹芸も得意な小池氏なら、トランプ氏とディール(取り引き)ができると思うからだ。

 その小池氏に関して自民党内ではこんな声が聞かれる。