プレッシャーに強い人はシンプルに考える
対して、プレッシャーに強い人は、欲張らずに物事をシンプルに考えます。先ほどのテストの例でいうと「まずは1教科目のテストに全力で」と考えるのです。そうすることで、自分が今やるべきことを明確にして物事に取り組みます。「あっちもこっちも」と頭が混乱しないためプレッシャーを極力小さくすることができます。
これは私のいるお笑いの世界でも同じです。売れるお笑い芸人は一度に欲張るようなことをしません。どんな舞台や番組に出るときでも意識することを減らしてシンプルに考えます。たとえば、大舞台で緊張するのであれば「噛まずに話せればOK」「無理やりボケない」「表情に気をつける」「怖い顔にならないように」など簡単なことを徹底しようとするのです。
意識することが少なければ、大舞台に立っても思考に余裕が生まれるため、結果として自分の実力が発揮できることは多々あります。
ですから、私もNSC(お笑い養成所)の授業で緊張している生徒を見ると、「最初から全部やろうとしなくていい。1つだけ意識することを決めなさい」と伝えるようにしています。
仕事をしていると多大なプレッシャーがかかる場面が多くあります。そういったときも「あれもこれも」と考えるのではなく「丁寧にやる」や「速さだけを意識する」などシンプルに考えてみてください。