クルーズ旅行のお得な割引や特典をまだ探している人がいるかもしれない。新型コロナウイルス流行の影響で米国のクルーズ業界が停止状態に陥ってから4年が経過し、混雑しないデッキや大幅な割引などを楽しめる時期はあっという間に終わりを告げた。クルーズ船は定員いっぱいの乗客を乗せて出航し、上級の客室はすぐに完売する。お得な割引などを見つけたら、業界の伝統的な「ウエーブ(波)シーズン」が今月いっぱい続く間につかみ取るのが賢明かもしれない。投資家は旅行者よりも幸運といえる。最安値では手に入らないとしても、クルーズ船運航会社の株式にはまだお得感が残っている。ウエーブシーズンとは、クルーズ業界がベストレートを提供する年初の時期を指す。2023年のシーズン中、業界幹部はウォール街に対し、かつてないほどの需要が到来すると主張していた。だがアナリストの反応は鈍かった。例えば、クルーズ船大手カーニバルを担当するアナリストの3分の2以上が、昨年初めの同社株の投資判断を「売り」または「ホールド」としていた。カーニバルは同業のロイヤル・カリビアンとノルウェージャン・クルーズ・ライン・ホールディングスと共に、23年下半期のS&P500種指数の値上がり銘柄で上位3位を占めた。
米クルーズ業界はかつてない活況、投資家は出遅れ
今年は業界の「ウエーブシーズン」が過去最高になるとの見方が広がる一方、投資家の間ではクルーズ船大手が抱える巨額負債への懸念が根強い
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