米共和党が主導権を握る州では、道路整備の財源となるガソリン税の減少を補うため、電気自動車(EV)の所有者に手数料や税金を課す動きが広がっている。ガソリンを大量に消費する車の所有者と比べ不当に扱われているとEVの所有者が主張するなど、EV業界団体も交え反発も強い。米国では道路などの建設・維持に充てる資金を調達する従来の仕組みが徐々に崩壊しつつあり、財源確保は運輸交通分野における大きな課題となっている。EVを対象にした手数料や税金の推進派は、EV所有者は連邦や州の運輸交通基金に充てるガソリン税収に貢献していないと主張。ガソリン車の所有者が支払うのと同程度の金額を徴収する狙いを語る。ジョージア州議会のスティーブ・グーチ上院議員(共和)は「公道を利用する全ての人は使用料を支払うべきだ」と話す。グーチ氏は昨年、公共のEV充電器を対象に1キロワット時当たり約3セントの税金を課す法案を提出、可決された。同氏は従来の内燃エンジンを搭載したトラックを運転しているがEVに反対しているわけではないとし、EV産業は同州で数千人規模の雇用を創出したとの認識を示す。