2011年3月の東日本大震災で発生した震災がれきを全国各地で受け入れて処理する、いわゆる震災がれきの「広域処理」。現在大阪市が計画している「広域処理」に対して反対運動が続いているが、そうした反対派の逮捕が相次いでいる。2012年12月には関西の広域処理反対運動のリーダー的な存在である阪南大学准教授の下地真樹氏ら3人が逮捕された。下地氏ら2人は20日の勾留後、釈放されたが1人は起訴された。がれき広域処理の反対運動に対する弾圧との指摘もある一連の警察介入の真相に迫るとともに、今年2月から震災がれきの受け入れを本格実施した大阪市の状況を報告する。

被疑事実すらあいまい

 本連載第20回で報告した、必要な医療が施されず「憲法が禁止する拷問」状態だと憲法学者が告発までしていた、大阪拘置所に収監されていた大山裕喜子さんが2月25日夕方に保釈された。

 だが、大山さんには2012年11月13日の大阪市によるがれき広域処理の説明会会場での逮捕時に現場にいた人びとと電話や電子メールなども含めていっさい接触してはならないなどの厳しい保釈条件が付けられた。また当日逮捕された4人のうち、大山さんら3人は同12月4日に大阪地裁で起訴されており現在も裁判が進行中である状況に変わりはない(1人は処分保留で釈放)。よって現状では10月5日に関西電力前の抗議行動で公務執行妨害と傷害の疑いで逮捕された1人と、この男性を助けようとして公務執行妨害や器物破損に問われた1人(11月16日逮捕)、第21回に報告したJR大阪駅のコンコースを通ろうとしたさい、JR職員の足を踏んだことなどが威力業務妨害に当たるとして起訴された1人とあわせ、3件の逮捕事件で延べ6人(計5人)に対する訴訟が進行中ということになる。

 この間、十分触れることのできなかった10月5日と11月13日の逮捕事件について改めて報告する。今回は10月5日の事件だ。

 この逮捕は、関西電力本社前における抗議行動で起こった。

 12月下旬に大阪府警天満署に確認したところ、「午後7時15分、警戒中の警察官に対して、身体をつかんで転倒させるなどの暴行を加えてけがを負わせ、職務執行を妨害した」、公務執行妨害および傷害の容疑で40代の男性を現行犯逮捕したとの当時の記者発表資料を読み上げた。この逮捕は、警察官が自ら転倒していながら、突き飛ばされたなどと言いがかりをつけて公務執行妨害などで逮捕する「転び公妨」だと当日の参加者やネット上で批判が相次いだ。