中国・上海に住むブレーク・シューさん(33)にとって、3年前は全てがうまくいくように思えた。起業家であるシューさんと家族は、当時ブームだった不動産に投資した。妻は第1子を妊娠していた。マンション1戸を売却したばかりで、その収益のほぼ半分を株式に投資した。その後、中国の不動産市場は低迷し、上海と深圳の主要300銘柄で構成されるCSI300指数は価値の約3分の1を失い、経済は一段とぜい弱になった。消費者マインドは落ち込み、民間投資は低調で、若年層の失業率は極めて高い水準にある。シューさんはすでに中国株式市場から資金をほぼ全て引き揚げている。次は中国からの脱出かもしれない。シューさんは「将来が見通せない」と言い、「息子がもう少し大きくなったら海外に行かせるつもりで、おそらく自分たちも行くことになる」と語った。