アバルト500eツーリスモ・ハッチバックアバルト500eツーリスモ・ハッチバック/価格:615万円。ラインアップは固定ルーフのハッチバックと電動キャンバストップのカブリオレ(645万円)の2タイプ。駆動方式は前輪を駆動する2WD Photo by Hiroya Yamagami

「ほしい!と思ったモデルがBEVだった」現在、黎明期にあるフル電動モデルの購入動機として、この点が大切だと思っている。

 アバルト500eは、ほしいクルマの筆頭格だ。いや、正確にはベースとなったフィアット500eが登場したときに、“写真”を見てそう実感した。デザイン、個性、センス……見てわかるエモーショナルな問いかけが自身に響くかどうか。大いに響いたならば、それは“ほしい”の対象となる。ほしいものなら多少の不便を乗り越えていける。

 とはいえクルマである。“走りのクオリティ”は重要な要素だ。素晴らしいデザインだけど乗ってみるとがっかり、というのは昔からよくある話。仕事柄ずいぶんと楽しいクルマを経験してきた手前、乗ってツマラナイじゃ悲しい。で、話は本題のアバルトである。