暗号資産(仮想通貨)交換業大手FTXトレーディングの創業者サム・バンクマンフリード被告(32)は28日、仮想通貨取引の顧客から数十億ドルをだまし取ったとして、禁錮25年の刑を言い渡された。顧客の資金で私腹を肥やし、政治的影響力を高めたという。かつて仮想通貨界の長に君臨していたバンクマンフリード被告にとって厳しい判決となったが、同被告が行ったことは史上最大級の金融詐欺だった。バンクマンフリード被告の弁護団は、同被告が世界をより良いものにするために自身の富を使うつもりだったとして、禁錮6年半程度にとどめるべきだと主張していた。まるで善意で行ったことのために刑務所に収監されると言っているかのようだ。同被告は、社会的利益の最大化を提唱する効果的利他主義運動の信奉者としてよく知られた存在だった。