高性能サーバーを製造する米スーパー・マイクロ・コンピューターが人工知能(AI)ブームで勢いづいているのは十分現実的だ。一方で、急騰する同社の株価は、より困難な現実を割り引いているようだ。「Supermicro(スーパー・マイクロ)」の名で知られる同社は、先週18日にS&P500種株価指数に採用され、大きな話題を呼んだ。指数採用前から株価は年初来で3倍余りに上昇し、過去12カ月で1000%を超える上昇率となった。これはAI業界の巨人である米半導体大手エヌビディアを含め、同指数を構成するどの企業をも大きく引き離している。この株価高騰に正当な理由がないわけではない。スーパー・マイクロの2023年10-12月期(第2四半期)の売上高は37億ドルと過去最高を記録し、前年同期比2倍に伸びた。またファクトセットのデータによると、市場予想を21%上回り、少なくとも過去5年間に同社が市場予想を超えた中で最大幅となった。
AIでスーパー・マイクロ株急騰、過熱に注意
エヌビディア製GPUを搭載したサーバーで注目、高コストのビジネスモデルが重荷
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