ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の読者の皆さまこの1年で世界は劇的に変化した。その間、われわれの同僚であるエバン・ゲルシコビッチ記者にとっての世界は、悪名高いモスクワの刑務所の小さな独房の中にある。そこで彼はえん罪で裁判を待っている。無実で、才能ある記者である彼が、家に帰るべき時はとうに過ぎている。エバンは2023年3月29日、ロシア外務省からジャーナリストとして働く許可を得て、ロシアの都市エカテリンブルクを取材で訪れていた際に治安当局に拘束された。しかし、ウラジーミル・プーチンが支配するロシアでは、独立したジャーナリズムの追求と信頼に足る事実の収集――WSJはまさにそれを目指している――は犯罪とみなされる。エバンはスパイ容疑で拘束されているが、本人、米政府、そしてWSJはこれを断固として否定している。
ロシアのWSJ記者拘束から1年、編集局長から読者へ
ゲルシコビッチ記者は不当に1年も拘束されている
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