3月31日に放送された米CBSの報道番組「60ミニッツ」の素晴らしい調査報道で、いわゆる「ハバナ症候群」とロシアの精鋭情報機関を結び付ける証拠が示された。しかし米国の情報機関は、この謎の神経症状が外国の敵対勢力によって引き起こされた証拠は見つからないと述べている。何かがおかしい。ハバナ症候群は、在キューバ米大使館の政府職員の間で2016年に初めて文書で記録された。それ以降、米国内および世界各地で約1500例が報告されている。多くの神経疾患と同様に、症状は広汎性で、耳鳴りやめまい、頭痛、認知機能障害などが含まれる。症状を訴えている人は、拍動性の音を聞いた直後に症状が出始めたと報告している。CBSは、多くの職員の症状がロシアに注意を向けていたとき、もしくはその後に表れたことを示す証拠を報じた。さまざまな事象やロシアのスパイとの関連性も見つかった。米商務省の外交担当者ロビン・ガーフィールド氏によると、彼とその家族は上海に住んでいたとき、夜間にノイズを聞いた後、症状に苦しみ始めたという。
【社説】ハバナ症候群と米情報機関
CBSの報道で政府の公式説明に疑念が浮上
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