米シリコンバレーに本社を置くスカイディオは、ロシアと戦うウクライナを支援するため、同社の最先端ドローン(無人機)数百機を送った。だが、物事はうまく運ばなかった。スカイディオのドローンはロシアが仕掛ける電子戦の餌食となり、軌道を外れ行方不明になった。同社は新たなドローンを作るため、一からやり直すことになった。米国のスタートアップ企業が生産した小型ドローンの大半は戦場で性能を発揮できていない。戦闘での性能が証明されれば売り上げが増加し、注目も高まるという期待は打ち砕かれた。大量の小型ドローンを確保したい米国防総省の思惑も外れた。 小型ドローンの役割が目立つようになった初めての戦争において、米企業はいまだに存在感を示せていない。米国製ドローンは全体的に高価で故障が多く、修理が難しい。こう指摘するのは、ドローン企業の幹部、ウクライナの軍人、ウクライナ政府関係者、元米国防省関係者らだ。