日本株「バリュー相場」は転換点、海外投資家の金融・半導体など大型株物色は続くPhoto:PIXTA

大型バリュー相場は続くか?
23年度日経平均株価44%上昇

 日本銀行が3月の金融政策決定会合で17年ぶりの利上げを決め、金融政策の正常化に踏み出したが、2023年度の日本株市場では日経平均株価が44.0%上昇し、終値で史上初の40,000円台に到達した。

 TOPIXも38.2%の大幅上昇を記録し、日次終値の史上最高値の2,884.80ptまであと116pt(約4%の上昇に相当)に迫った。

 23年度のセクター別パフォーマンスでは自動車や総合商社、銀行などのバリュー株(割安株)セクターの株価上昇が目立ち、またサイズ別ではTOPIX Core30に属する超大型株の株価上昇が顕著だった(図表1)。

 23年度の株式市場の物色は、大型バリュー株中心(大型バリュー相場)と呼べる。

 だが、24年の銘柄物色の状況は少しが変わってきそうだ。米長期金利のピークアウトからバリュー相場は既に大きな転換点を過ぎ、バリュー株またはグロース株(成長株)のどちらかが、一方的に長期にわたって高い運用成果を上げ続ける可能性は低下した。

 その一方で、日本株投資経験の浅い海外投資家による日本株投資や金融株、半導体関連株などの大型株物色は当面続く可能性がある。