「理系男子が『点P』に乗るなら、文系男子は何に乗るか?」で出てきた秀逸すぎる回答は…。
そう語るのは、毎日欠かさず大喜利のお題を出題してきた「坊主」氏だ。いまや空前の「大喜利ブーム」。大喜利のように「斜め上の発想を出す」というスキルは、「面接での一言」「LINEでのうまい返し」「意中の相手を口説く言葉」「新企画のアイデア」などに使える“万能スキル”でもある。そんな大喜利について、世界で初めて思考法をまとめた話題の著書『大喜利の考え方』では、「どうすれば面白い発想が出てくるのか」「どんな角度で物事を見ればいいのか」などを超わかりやすく伝えてくれている。まさに「面白い人の頭の中」が丸わかり。そこで、この記事では、本書より一部を抜粋・編集し、大喜利的な思考法を詳しく解説する。(構成/種岡 健)
ぼーっと考えるのはスキルだ
笑いを生み出すスキルとして、ややハードルが高いが、有効な手段があります。
それは、「妄想」です。
好きな人は、好き。でも、大人になると、どんどんできなくなるもの。
それが、「とりとめのない空想を続けること」でしょう。
・いつまでも考え方が若い人
・つねにネタが新鮮で面白い芸人さん
彼らは、「妄想」の天才です。
だからこそ、一般の人にもやってみてほしいのです。
「仕事から離れ、家事や育児から離れ、確定申告や健康診断のことを忘れ、自分だけの妄想にひたってニヤニヤする」
そんな時間を5分でもいいから、人生に取り戻してみましょう。
子どもの頃であれば、通学時間や授業中に、「無限の想像力」でおこなっていたことです。
それが受験や就活によってどんどん邪魔され、妄想の時間はムダだとされ、徐々に失われていく……。
私も世間的にはオジサンと呼ばれる年齢かもしれません。
しかし、こうやってお題を出して、面白い回答に触れることで、妄想に対しての憧れを刺激として受け取っています。
次のような、妄想を誘うお題も出します。
〈お題〉
「理系男子が『点P』に乗って通学するなら
文系男子は何に乗って通学しているか」選手権
〈最優秀賞〉
レ点
秀逸な回答ですね。
「点P」というのは数学の文章題で出てくる言葉で、「レ点」というのは国語の漢文で出てくる言葉です。
お題を見て、学校生活を思い出し、「レ点」を引っ張り出す。
そして、本当に「レ点」というものに乗っている想像までできそうです。
秀逸だと思います。こういう瞬間を見るために、私は大喜利を出しているのかもしれませんね。
(本稿は、『大喜利の考え方』から一部抜粋した内容です。)
日本一の大喜利アカウント
X(旧Twitter)は、2024年1月現在で190万フォロワーを突破。元々、「2ちゃんねる」が大好きで、「匿名で面白い回答をする人がたくさんいる!」ということに衝撃を受け、Xでお題を出し続ける。これまで8年間365日、毎日欠かさず大喜利のお題を出題。累計で2万以上のお題を出し、数百万以上の回答を見てきた。昼は僧侶として働く、正真正銘の「お坊さん」でもある。また、都内に「虚無僧バー」「スジャータ」というBARを2軒経営しており、誰でも1日店長ができる店として、さまざまな有名人やインフルエンサーなどに店長を任せている。BARの名前の由来も仏教からとられている。『大喜利の考え方』(ダイヤモンド社)が初の著書。