運動習慣は、週に2日以上、計1時間以上の運動をしていると回答した場合に「活動的」と定義。その上で、10年間常に活動的だった群(24.9%)、途中から非活動的になった群(20.3%)、途中から活動的になった群(17.9%)、常に非活動的だった群(36.9%)の4群に分類した。
年齢、性別、BMI、喫煙習慣などを調整後に、10年間常に非活動的だった群を基準として比較すると、常に活動的だった群は不眠症の症状が少なく、睡眠時間が適切な人が多いことが明らかになった。
例えば不眠症の症状については、入眠困難がオッズ比(OR)0.58(95%信頼区間0.42~0.77)、中途覚醒がOR0.80(同0.66~0.97)だった。
早朝覚醒〔OR0.80(0.63~1.03)〕、および日中の眠気〔OR0.87(0.69~1.10)〕については有意差がなかった。一方、10年間の途中から非活動的になった群、または途中から活動的になった群は、常に非活動的だった群と、不眠症の症状および日中の眠気ともに有意差がなかった。
睡眠時間については、短時間睡眠(6時間以下)、通常の睡眠時間(6~9時間)、長時間睡眠(9時間以上)の3群に分けて検討すると、10年間常に活動的だった群は通常の睡眠時間であることが有意に多く〔OR1.55(1.29~1.87)〕、短時間睡眠〔OR0.71(0.58~0.85)〕や長時間睡眠〔OR0.48(0.28~0.80)〕は有意に少なかった。
BMIや喫煙習慣と、睡眠の関係は?
運動習慣のほかには、BMI高値は入眠困難や中途覚醒と正の関連が認められ、喫煙習慣は日中の眠気と正の関連、入眠困難とは負の関連が認められた。
研究者らは、「われわれの研究結果は、習慣的な運動と良質な睡眠との関連を報告したこれまでの研究の結果と一致している。生活に運動を取り入れている人は、適度な疲労のため夜間に質の良い睡眠を得られるだけでなく、健康的なライフスタイルを実践していることが多いようだ」と述べている。(HealthDay News 2024年3月27日)
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