もし米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長がインフレの加速を懸念しているとしても、1日に終了した連邦公開市場委員会(FOMC)の後の記者会見では、そう見えなかった。今年第1四半期にインフレ率が上昇に転じたにもかかわらずパウエル氏は、FRBが目標とする2%に向けてインフレ率が再び低下し始めることに自信を示した。パウエル氏は最近のインフレ率上昇を「一過性(transitory)」と見なしている、とさえ言えるかもしれない。同氏は2021年に使っていたこの言葉を1日の会見では使わなかった。