米アップルの強みは、1100億ドル(約16兆8000億円)で買えないものはほとんどないということだ。この金額は時価総額で世界2位のアップルが自社株買いプログラムに新たに追加した分で、2日に1-3月期(第2四半期)決算と併せて発表した。アップルが10年ほど前に自社株買いを開始して以来、規模は今回が最大となる。配当の4%引き上げも発表した。1-3月期はスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」の売上高の減少率が前年同期比でほぼ4年ぶりの大きさとなるなど、決算はさえない内容だった。ただ、全体の売上高と営業利益は市場予想とおおむね一致した。パソコン「Mac(マック)」とサービス部門の売上高が予想を上回ったことが大きい。4-6月期については売上高の増加率が前年同期比1桁前半になるとの見通しを示し、決算発表に先立ちアナリストが予想していた1.5%の伸びを確認する格好になった。発表を受けた米株式市場取引終了後の時間外取引で、アップルは6%以上上昇した。
AIで巻き返し狙うアップル、ひとまず時間稼ぎ
約17兆円の自社株買い計画は好感されたが、AIへの取り組みを明確にする必要
有料会員限定
あなたにおすすめ