たまっち「たしかに安いけど、落ち着いてほしい。長年放置されたボロボロの空き家をキレイにして、入居者を募集して、滞りなく家賃をもらう。これって途方もない長い道のりで、相応の労力と費用がかかるんだ。平太郎くんのような初心者がこれをめざすと、途中で挫折してしまう恐れもある」

平太郎「僕は子どものころ、ガンダムのプラモデルを未完成のまま放置した経験があるので、納得です。冷静に考えたら物件のリフォーム代がいくらかかるかわからないし、キレイに直しても不便すぎる立地だと入居者が見つかる保証もないですね」

たまっち「だから『現時点で人が住んでいる』という事実は、住宅として最低限の機能を維持していて、かつ賃貸需要が存在する可能性もあると言える。そしてオーナーチェンジ物件を買えば、買った瞬間から家賃収入が発生する」

平太郎「リフォームもしなくていいし、募集もしなくていい。これなら楽でいいですね!」

たまっち「そう。不動産賃貸業で難易度が高い『修繕』や『募集』といった苦労が伴うフェーズをショートカットできるメリットがある。失敗を避けたい、という人に向けては、オーナーチェンジの戸建に絞ることをおすすめしているんだ」

平太郎「なるほど。オーナーチェンジ戸建なら、僕でも安心して買えそうです!」

たまっち「ただし、購入前に室内を見ることができないというデメリットもある。退去後に大がかりな修繕が必要になることもあるから、そこは理解しておこう」

平太郎「たしかに!すぐに退去しないことを祈ろう……」

たまっち「不動産賃貸業の目的は『家賃をもらうこと』であって、『家を買うこと』ではないからね。家賃が永遠に発生しない物件を買ったら、それは『空き家を持ってるだけの人』であって、大家とは言えないよ」

安すぎる物件には
ワケがある

―たまっち推奨の物件検索方法を実践する平太郎。さっそく利回り
20%の高利回り物件を発見し、勝利を確信する平太郎だが、たまっちのメガネは鋭く光っていた。

たまっち「平太郎くん、利回りに目を奪われすぎてない?物件写真をよく確認してないんじゃないかな」