夏に向けたダイエットに取り組む人にぜひ読んで欲しい1冊が『医者が教えるダイエット 最強の教科書』だ。「1ヵ月で痩せました!」「考え方が変わった!」と絶賛の声が続々。大きな支持を集めている。著者は、生活習慣病の専門医・牧田善二氏。本稿では、牧田式ダイエットを実践し、15kgの減量に成功したNさんのエピソードを本書から抜粋して紹介する。

医者が教えるダイエットPhoto: Adobe Stock

外食が多く人でも、ダイエットはできる

「血糖値が上がりにくい食事(=炭水化物が少ない食事)」を心がけているうちに、Nさんの体重は確実に減っていきました。

 料理が得意でないNさんにそれができたのも、市販の食材や外食について「低糖質メニュー」を上手に利用してきたからでしょう。

 以下、Nさんが実践してきた内容を列挙してみます。

・スーパーやコンビニの惣菜を活用し、おかずを多く食べるようにした。

・豆腐を毎日食べた。味付けに刻みニラやラー油などを活用し、美味しく食べた。

・納豆とメカブを混ぜるだけで立派なつまみになる。納豆とオクラならさらによし。

・キャベツともやし、鶏肉をフライパンで蒸し焼きにするという簡単料理をつくった。

・小腹が空いたときのために、無塩のナッツを常備していた。

・チョコレートは「ブラック」という名称に頼らず、カカオ成分が多いものを数字で確認して食べた。

・旅先のホテルのブッフェでは、おかずを中心にお腹いっぱい食べた。

・居酒屋でおでんを注文するときに、「ちくわぶを抜いて」と頼んでみた。

・焼き肉屋で、甘いタレがついた肉をレモン汁に浸して糖質カットしてから焼いた。

・カレーショップで、ご飯の代わりにカリフラワーを用いた低糖質カレーを選んだ。

・麺の代わりにコンニャク麺を用いた担々麺、豆腐一丁を入れた豚骨ラーメンなどを積極的に試した。

・牛丼店や天ぷら店でも、ご飯の代わりに豆腐を頼めるサービスを活用した。

減量の停滞期を乗り越える

 半年で、ほぼ目標体重まで落とすことができたNさんですが、途中で停滞期も経験しています。

 4月14日にスタートして、12日後にはすでに7kgほど減り74.9kgに。ベルトの穴が1つ縮み、体が軽くなっただけでなく頭が冴えている感じを得ています。

 しかし、同じように生活しているにもかかわらず、その後78.0kgまで戻ってしまいました。

 これは誰にでも起きる現象で、体がやせ始めると、今度はそれを止めようとする働きによって基礎代謝が落ち、一時的に体重が落ちにくくなるのです。

 私は「気にせずに続けていれば、またやせてきますよ」とNさんを励ましました。

 こういうときには、運動を加えることで体重が減りやすくなるので、Nさんには、食後に早足で歩いたり、スクワットをしたりするなどの軽い運動をすすめました。

 このように、ときどき「減量しにくい時期」があったものの、Nさんは半年のダイエットを続け、見事に成功しました。

 その成功要因についてNさんは、「節制しつつも空腹を我慢することなく、美味しくいろいろ食べられた」「アルコールOKなので、つきあいを断らないで済んだ」ことなどを挙げています。

 その後は食の嗜好が変わり、運動習慣が身につき、健康意識が高まったということですから、Nさんはすっかり糖質依存症を克服したと言っていいでしょう。

(本稿は書籍『医者が教えるダイエット 最強の教科書──20万人を診てわかった医学的に正しいやせ方』から一部を抜粋・編集して掲載しています)