本当に役立つ情報は、知らない誰かの口コミでもインフルエンサーのPRでもない、実購買データだ。10兆円に及ぶ国内のデータから、消費のホンネに迫る連載。初回は「日焼け止めの“本当の売れ筋”ランキング2024」を紹介する。使うまで本当に良いか分からないからこそ、ブランドのイメージではなく「実際の支持を集めている商品 = 買われている商品」から選んでみたい。(文/カタリナマーケティングジャパン)
日焼け止めは1年に2度売れる!
日焼け止めの売れ行きには以下の特徴がある。
1. 売れ行きには4〜5月と7〜8月の2つの山がある
2. それぞれの山の売れ筋商品のラインナップはほとんど変わらない
実際に2023年のデータを見てみると、最初の山(4月〜5月)と後の山(7月〜8月)の比較において、夏本番の後の山には資生堂の「アネッサ」がランクイン(12位と14位)する以外、ほとんど変化がなかった。
「アネッサ」はウォータープルーフ効果が強く落ちにくい、というイメージが確立されているブランド。
2000円以上の高価格帯でありながら、海水浴などのイベントがあるタイミングで需要が高まると考えられる。
この記事で紹介する2024年最初の山(4月〜5月)のランキングは、ほぼそのまま今夏(7月〜8月)のトレンドを反映していると言えるだろう。
多機能の波は日焼け止めにも!
ファンデーションやプライマーといったベースメイク(化粧下地)の分野でも、多機能を謳う商品が増えているが、日焼け止めカテゴリーにもその傾向が出てきている。
ランキングの13、14位に入った「ニベアUV ディーププロテクト&ケアシリーズ」は、日焼け防止に加えてシミ予防機能を持っている商品だ。
今回、2024年4月1日〜5月19日における小売店舗(全国のスーパーやドラッグストア)におけるPOSデータの購買状況を集計した。実際に売れた日焼け止めのランキングを忖度なしで公開する。何を買えばいいかわからないという人は参考になるはずだ。