米不動産市場に意外な援軍、外食増やす消費者ニューヨーク市のレストラン「レベリー・ランチョネット」でランチを楽しむ客 LEVI MANDEL FOR THE WALL STREET JOURNAL

 不動産オーナーにとってレストランは長年、失敗する確率が高くリスクを伴う店子(たなこ)だった。だが外食する米国人が増えた影響で、レストランは今、リテール不動産市場で最も盛り上がりを見せている。

 米国のリテール賃貸物件に占める飲食店の割合はここ数年上昇しており、2023年は19%超と、米不動産データ会社コスター・グループによる統計開始以来、業種別で最も高かった。

 これは米国人がレストランで使う時間とお金が増えている表れで、店の形態は高級店からファストカジュアルチェーンまでさまざまだ。低失業率や賃金上昇、「グルメ文化」の広がり、ミレニアル世代の晩婚・晩産化が、近年の外食支出の増加に寄与している可能性が高いとアナリストは指摘する。単身世帯は家族世帯に比べ、スーパーなどで食料品を買わない傾向がある。