毒親に苦しむ人に伝えたいこと

「ひろゆき君にお金を借りて」毒親から度重なる借金の無心…西村ゆかが救われた「ひろゆきの一言」とは?西村ゆか(にしむら・ゆか) 1978年、東京都生まれ。Webディレクター。インターキュー株式会社(現GMOインターネット株式会社)、ヤフー株式会社を経て独立。現在はフランス在住。著書に『転んで起きて 毒親 夫婦 お金 仕事 夢 の答え』や『だんな様はひろゆき』(原作・西村ゆか/漫画・wako)がある。

――「母」「お母さん」「ママ」という揺らぎも含めて、好き嫌いで割り切れない感情の多面性を感じました。ご自身の体験も踏まえて、毒親に苦しんでいる人たちに伝えたいことはありますか。

 ウチの場合は、すごく激しいDVやネグレクトがあったわけではないんです。高校生の時に3日くらい帰ってこないことはありましたけど、もっと長い間放置されている子もいるじゃないですか。

 それに比べたら、めちゃめちゃ緩いから……。

――緩くはないでしょう。結構ハードモードだと思いますよ。

 でも実の親にレイプされてしまった人もいるわけで、いろんなシチュエーションがありますもんね。ウチはマシな方だったのかな、とは思います。

 親のことを「受け入れられない」「許せない」「好きじゃない」と感じる。そういう風に考えてしまうことに対して、罪悪感を抱いていた時期もありました。

「お母さんなのに、そう思うのは間違ってるのかな?」「本当はこんな風に考えたくないのに……」って。

 だけど、大人になって思うのは「いや、それはそうだよ!」ということ。そう感じたとしても大丈夫だし、普通のことなので。

――全然、罪の意識を感じなくていいと。

 そこは伝えたいですね。

 昔は「こんな小さな傷で痛いだなんて、生ぬるいな自分」という感じで、変にこじらせて考えてたんですけど。

 転んですりむいた、痛い。当たり前じゃん!みたいな。そういうことだと思うんですよ。