西村ゆかPhoto by Ryosuke Kamba

西村ゆかさんの著書『転んで起きて 毒親 夫婦 お金 仕事 夢 の答え』(徳間書店)が反響を呼んでいる。ギャンブル依存で借金漬けの両親、摂食障害の過去、そして夫・ひろゆきさんとの生活など、七転び八起きの半生を赤裸々に綴った自伝的エッセイだ。インタビューの第2回は「母親のようにはなりたくない」と思いながら、自らも200万円の借金を抱えてしまった20代を振り返る。(聞き手/ダイヤモンド・ライフ編集部副編集長 神庭亮介)

母親の金銭トラブルで親族がギスギス

――著書『転んで起きて』によれば、お母さんはギャンブル依存で金銭トラブルが絶えず、親族の間で孤立していた。男性関係にもだらしなかったそうですね。子ども心に何が一番つらかったですか。

 お金というよりも、お金を介して家族の争いの板挟みにされたことが、自分のなかでは一番しんどかったですね。

 みんな私には優しかったんですよ。母も私には優しいし、伯父さん・伯母さんも、祖父母も私には良くしてくるし、愛してくれる。

 だけど、どうやらウチの家族は仲良くないらしい。その違和感にすごく心がモヤモヤしました。

「誰かがお母さんのことを悪く言ってた」とか「お母さんは伯母さんを悪く言ってた」とか。子どもって、全部そのまま受け取っちゃう。そういう言葉を真に受けて、傷ついて。

 自分が原因じゃないところで家族がモメていて、その怒りの矛先が少し自分にぶつかって……みたいなことも子どもの頃はつらかったです。