19歳の東大生も
早々にNISAを始めるワケ

 ぼくは現在、東京大学で学んでいますが、東大の学食でのんびり食事をしていると、NISAの話が聞こえてくることがあります。

 自分が20歳くらいのころには投資なんて全く考えることがなかったけれど、今の学生にとって資産形成は一般的です。

 ぼくの東大の友人が数カ月前に言っていました。

「世間ではNISA、NISA言っているけれど、俺は怪しいと思っている。何か裏があるに違いない」

 物事には多くの場合メリットとデメリットがあり、メリットばかりが周知されている制度を無条件に信じることは危険です。彼の言いたいことはよく分かります。

 しかし、これだけ著名な制度で、雑誌、テレビ、インターネット上でこれでもかこれでもかと紹介され、多くの賢い人々の目に晒されている。本当に“裏”があるのなら、とっくに表出しているんじゃないか。表出しないってことは、そんなものは存在しないと考えられないか。

 ぼくの説明を聞いた友人は、2カ月後にこう言いました。

「NISA始めたよ。月2万円オールカントリーに投資してる」

 彼が考えを改めたことに驚きはありませんが、大学生なのに月2万円の投資を始めたことには驚きました。

 学業が忙しくアルバイトに充てられる時間も限られる東大生にとって、決して少ない金額ではないはずです。複利の効果を理解し、早ければ早い方がいいと考えての判断といえるでしょう。

 社会人であっても、一人暮らしの方は貯金もままならず、NISAで投資をする余裕がないかもしれません。ではボーナスならどうでしょうか。

 例えば、ボーナスの半分を6で割って積立NISAに充てるルールを作る。このように自分を律すれば、ストレスなく投資ができるでしょう。

 ちょうど、夏のボーナスが振り込まれるタイミングだという方も多いはず。使い道もなく口座に残ったままになっているなら、ルールを決めて投資に回してみてもいいかもしれません。