中国株でもうけるのは難しい。米国市場とは異なり、中国市場ではテクノロジー大手でさえここ数年は投資家を失望させてきた。ただ、もっと退屈なもの、つまり、人気のない一部中国企業の配当金に目を付けた投資家はずっと良い成績を収めてきた。ゴールドマン・サックスによると、中国の上場企業が株主に還元した現金の規模は過去3年間で2兆元(約44兆円)を超えた。その大半は配当という形で還元されたが、企業は自社株買いも強化してきた。配当利回りが高い中国株を対象とするMSCIの指数の過去3年間のトータルリターンは、対象銘柄が多いMSCI中国指数を約28ポイント上回る。上場する中国の国有企業(SOE)への投資が報われる傾向は顕著だ。対照的に、中国の民間企業の多くは住宅バブルの崩壊や規制当局の締め付けが株価への重荷となってきた。テック大手のテンセントホールディングスやアリババグループといった、香港に上場する中国企業で構成するハンセン中国企業指数は過去3年間で約40%下落した。
苦戦の中国株、「退屈な銘柄」は配当に妙味
配当利回りが高い中国株は相対的に高いリターンを上げている
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