【老後】健康寿命を無理なく延ばす「たった1つの習慣」とは?
人生100年時代は、健康こそ最大の資産です。しかし40歳を越えると、がん、糖尿病、腎臓病といった病気を避けては通れません。国立がん研究センターによれば、40~49歳のがん患者数は、30~39歳と比べると3倍以上です(2020年)。もちろん50代、60代と年齢を重ねるにつれ、がん患者数はどんどん増えていきます。
本連載は、毎日の食事から、大病を患ったあとのリハビリまで、病気の「予防」「早期発見」「再発予防」を学ぶものです。著者は、産業医×内科医の森勇磨氏。初の単著『40歳からの予防医学 医者が教える「病気にならない知識と習慣74」』を出版し、感染症医・神戸大学教授の岩田健太郎氏が「安心して読める健康の教科書」と推薦文を寄せています。出版を記念し、内容の一部を特別に公開します。
健康寿命を無理なく延ばす「たった1つの習慣」とは?
本連載では、さまざまな食事や飲み物の健康効果について解説してきました。
特に生活習慣病がある人は、自分の病気に効果のある食習慣が気になることでしょう。下図のように病気と一対一対応でまとめることもできます。
もうお気づきの人も多いと思いますが、特定の病気に「だけ」効果がある食品は少ないのです。「体によい食べ物」は複合的な理由で体によい作用を及ぼします。病気ごとに区切って対策をする意義は少ないかもしれません。
健康寿命を延ばす方法:体によいとされている食習慣を継続する
そのため病気と一対一対応で考えるというよりは、現段階のデータとして出ている「体によいとされている食習慣を全体的に増やし、悪いとされている食習慣を減らす」ことが健康的な食事習慣の結論になります。
そして正しい知識を身につけたうえで重要になるのが「継続できる」調整をしてあげるということです。
「継続のコツ」とは?
例えば、特にこだわりなく目玉焼きにベーコンを載せる習慣がついている人だったら、「ベーコン(加工肉)が大腸がんのリスクを上げるという事実を知ったうえで、ベーコンをやめてみる」などいかがでしょうか。
大好きな焼肉を我慢するよりも、「こだわりのない部分」の食事習慣を変えてあげるのが継続しやすいです。
食事習慣を完璧に守ろうとして、ストレスをためながら100点にする必要はありません。何より低糖質ダイエットのように「続かない」ことが多いので、長期的に考えるとメリットがなくなってしまいます。
現状のあなたの食生活の中から変えられそう、続けられそうな部分を1つ1つカスタマイズしていくことが、将来の病気のリスクを最大限に低下させることにつながります。ぜひ「最強の食事と予防医学」の知識を生活にとり入れてみてくださいね。
(本原稿は、森勇磨著『40歳からの予防医学 医者が教える「病気にならない知識と習慣74」』を編集・抜粋したものです)