【甲南女子高校】華麗なる卒業生人脈!小池百合子、作家の佐藤愛子、ファミリア創業の坂野惇子…小池百合子知事 Photo:Tomohiro Ohsumi/gettyimages

東京都知事として
9年目を迎える小池百合子

 神戸市東灘区にあり、阪神間で人気の高い女子校の一つだ。1920年に5年制の私立甲南高等女学校(旧制)として設立された。現在は、高校入試を行わない完全6年制の中高一貫校だ。

 東京都知事として9年目を迎える小池百合子が、甲南女子高校の卒業生だ。公選制になって以来の都知事は小池が9人目で、女性は初めてだ。

 任期満了に伴う東京都知事選は7月7日に投開票され、無所属現職の小池が3選を果たした。当初は、自民党などが支援する与党系の小池と、立憲民主党などが支援する野党系で前参院議員の蓮舫(56)=幼稚園から大学まで青山学院=の与野党対決とみられていたが、前広島県安芸高田市長の石丸伸二(41)=広島県立祇園北高校―京都大卒=が、ネット戦術を駆使して支持を急拡大させた。結局、小池が約291万票を獲得し、選挙戦を制した。次点は石丸の約165万票で、蓮舫は約128万票の3位となった。

 小池は関西人だった。52年7月15日生まれだから、72歳になったばかり。石油関連の貿易商として戦後に財を成した父の元で、兵庫県芦屋市立岩園小卒業後に甲南女子中学―同高校と進んだ。

 ニュースキャスターとして知名度を上げ、参院・衆院議員となり、環境相・防衛相などを歴任した。属する政党を目まぐるしく変え、2016年の最初の都知事選では自民党衆院議員なのに党の方針に反して電撃的に出馬表明した。対決姿勢を鮮明にし、無党派層などから幅広く支持を集めた。

 3度目の今回の知事選では、保守系ながら裏金事件で劣勢の自民党色を極力薄め、無党派層の支持を取り付けた。現職の強みが発揮された、といえる。

 小池は甲南女子高校を経て関西学院大に進学したものの中退し、エジプトの名門・カイロ大に留学した。76年に同大文学部社会学科を卒業した、としている。

 ただ、かねて学歴詐称が取り沙汰されてきた。今回の選挙でも、「カイロ大卒」を選挙公報で明記しているが、かつての知人や側近から「卒業していないはず」との告発が相次ぎ、元側近の一人は東京地検に刑事告訴をしている。3選したものの、この学歴疑惑は今後ともクローズ・アップされるだろう。