●ついで買いを誘われるアイテム
均一ショップに行ったことのある人であれば誰しも、買うつもりのなかった商品をカゴに入れたことがあるはずである。
均一ショップが見事なのは、「あれば便利だけど高価であれば必要ない。100円であれば買ってみよう」という心の隙間を突いてくる商品が多いことだ。
たとえば筆者は、セリアの『ネコピカ』という商品を気に入っている。これは水回りに使う掃除用スポンジなのだが、裏に何度も剥がせるシールのようなものがついてあり、壁にペタッとはりつけておける。スポンジトレイや吸盤を用意する必要がないのがうれしい。壁にしっかり張り付くのかが不安な点だったが、我が家では問題なかった。だいぶ長く使えるが、もしシールの貼りつきが弱くなれば買い換えれば良いだろう。何より猫型なのがかわいい。
そういえば、セリアのアイテムは猫モチーフのものが多いように感じて検索してみると、やはりセリアの「猫グッズ」「猫雑貨」に注目するエントリがいくつもヒットした。商品開発担当者が猫好きなのかもしれない。
また、ダイソーで売られているパソコン関連商品「ジェルクリーナー」は、キーボードの隙間に入ったゴミを取るためのアイテムなのだが、スライムのような形状なのが面白い。そこまで汚れが気になっていなくても、つい使ってみたくなる魅力がある。
特に子どものいる人の間で話題になっていたのは、車に乗り込むときに傘を装着しておくためのマグネット。反応を見ると「雨の日にチャイルドシートに子どもを乗せるとき、背中がびしょびしょになっていたのがこれで解決された」といった声が見られる。雨の日の乗車時という、かなり限定的な使いみちではあるものの、これもやはり「100円でQOLがこれだけ上がるなんて」と思わせてくれるグッズだろう。
次はどんなアイテムが出る?
均一ショップ夏の陣
SNSなどの反響で見ても、やはりダイソー、セリアは強い印象がある。また、300円均一店も含め、次はどんな便利アイテムが出るのかと、新アイテムの発売を待ち望まれている感もあり、購買層からの期待感がそれなりに高いことが伺えた。
「これがこの値段で買えるの?」という驚きを提供してくれる均一ショップが庶民の日常とSNS空間に彩りを与えているのは間違いない。最近は外国人観光客が立ち寄る姿も見るようになり、市場全体の伸びはしばらく続くのではないかと予想する。