「ちゅ~るちゅ~る」はもう歌えない
絶対的な神話に陰りが……
筆者も子をあやす際によくそのPVとともに「ちゅ~るちゅ~る」と歌ったものである。すなわちちゅ~るは、猫関係者に一目置かれるひとつのブランドとして確立していたのである。
しかし、報じられている内容が事実だとすれば、今回の件についての対応は不誠実としかいいようがない。
かくして全国の飼い主たちは、SNSで以下のような内容の感想を漏らしている。
「うちの猫には悪いけど、もうちゅ~るは買えない」
「そんなひどい企業にお金を使いたくない。ちゅ~る後発の類似商品にもいいものはたくさんある」
「推しが不祥事を起こしたときのファンの気持ちがわかった」
「いい加減なことをする会社なら、ちゅ~るの製造もいい加減に行われているのではないか」
テンションや気持ちの強さはそれぞれだが、ショックを受けている点は共通している。
「それでもちゅ~るを買う」という声の割合が極端に少なく感じられるのは、それだけ猫様に対してピュアな気持ちで向き合いたいと思っている飼い主が多いということであろうか。愛猫の口に入れるものには万全の配慮を施したく思うのが、飼い主の心理である。
とはいえ、SNSに気持ちを表明したいと思うほど本件に心動かされていない層は、今後もちゅ~るを買うことをためらわないかもしれない。
筆者個人は、おそらく今後もちゅ~るを買うが、筆者の中の「ちゅ~る神話」とでもいうべき絶対的な信頼感には陰りが生じてしまったので、他の類似商品をときおり試すくらいはしそうな気がしている。
「被害者」と言っていいであろう、今回いなば食品に翻弄された内定者には同情するばかりだが、いちちゅ~るファンとしては好きだったものをこうしたネガティブな理由で応援できなくなることは単純に悲しい。
いつか再びちゅ~るの歌を楽しい気分で歌える日を迎えられるよう、いなば食品には改善を期待したいところである。